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セミが鳴かないのはどうして?気温・羽化・自然のしくみを探る

生物

セミの声が聞こえない?その理由、気になりませんか?

夏になると、ミーンミーンというセミの鳴き声があちこちから聞こえてきますよね。

でも、「あれ、今年は静かかも…?」と感じた人もいるのではないでしょうか。

この記事では、セミが鳴く仕組みと気温との関係を、科学的な視点からやさしく解説していきます。

さらに、今年の異常な暑さがセミに与えた影響や、「羽化に失敗するセミ」が増えているという現象にも注目。

読むだけで、いつもの「夏の音」がもっと面白く聞こえてくるはずですよ!

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1.セミは気温が上がらないと鳴かない!?

「今日は涼しいのに、セミが鳴いてないなぁ…」と感じたことはありませんか?

実はセミの鳴き声には、気温が深く関係していることが分かっています。

セミが元気よく鳴き始めるのは、だいたい気温が25℃を超えてからだと言われています。

とくに私たちの身近でよく聞く「アブラゼミ」や「ミンミンゼミ」は、28℃くらいで最も活発になるという研究もあります。

セミの鳴き声は、オスがメスに「ここにいるよ!」と知らせるためのラブソングのようなもの。

セミが鳴き声を出すには、体の中の「筋肉」を動かす必要があります。

気温が低いと筋肉がうまく動かず、鳴くことができなくなるのです。

つまり、暑くなるほどセミの鳴き声がにぎやかになるのは、セミの体が温度に反応しているからなんですね。

ただし、気温が高すぎると、セミもバテてしまうことがあります。

最近では、気温が35℃を超える猛暑の日には、セミがあまり鳴かなくなるという観察報告も出ています。

セミだって、暑すぎる日は「ちょっと休憩」することがあるんですね。

豆知識セミが鳴くのは「オス」だけ。メスは一度も鳴かず、静かに木の葉の下などに隠れています。

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2.セミの種類によって「鳴き始める気温」が違う!

ひとくちに「セミ」といっても、日本にはいろいろな種類のセミがいます。

そして、種類によって鳴き始める気温にも違いがあるんです。

ニイニイゼミ

ニイニイゼミ

  • 夏のはじめ、比較的早い時期から鳴き始める
  • 22~25℃くらいの涼しめの気温でも活動できる

アブラゼミ・ミンミンゼミ

アブラゼミ

ミンミンゼミ

  • 都会でもよく見かける種類
  • 25℃を超えると鳴き始める
  • 本格的に活動するのは28~30℃くらい

クマゼミ

クマゼミ

  • 暑さにとても強い
  • 30℃を超える気温でようやく元気に活動しはじめる

つまり、気温が低いとニイニイゼミしか鳴かず、暑くなるとだんだん他のセミたちも鳴き出す、というわけです。

夏の朝、日が昇って気温が上がってくると、セミの種類によって少しずつ入れ替わるように”鳴き声が変わっていくのを感じたことはありませんか?

豆知識セミたちは、「時間帯」でも鳴き分けているんです!
ニイニイゼミは朝早く、アブラゼミは午前中、クマゼミは昼間、ヒグラシは夕方。まるで“時間割”があるみたいですね。※これらはあくまで「傾向」であり、その時間帯に他の種類のセミが全く鳴かないわけではありません。
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3.夕方や夜になると鳴かないのはなぜ?

昼間はうるさいくらいに鳴いていたセミの声が、夕方になるとピタッと止まることがあります。

「セミって、夜は眠ってるの?」と思ったことがある人もいるかもしれませんね。実はセミが静かになるのは、気温が下がるからなんです。

セミは変温動物(へんおんどうぶつ)といって、体温が外の気温に左右されます。

夕方から夜になると、気温がぐっと下がってくるため、体が思うように動かなくなり、鳴くことができなくなるのです。

また、暗くなってくると、セミにとって天敵(てんてき)となる鳥やコウモリなどの動物が活発になる時間帯でもあります。

じっと静かにして、身を守るためにも「夜は鳴かない」というのは、セミにとってとても大事な“作戦”なんですね。

豆知識夕方や朝に「カナカナ…」という物悲しい声を響かせる「ヒグラシ」は、涼しい時間帯だけ鳴く特別なセミ。気温が20℃前後くらいになると、美しい声で鳴き始めます。
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2025年、セミが鳴かない理由は「羽化に失敗」?

2025年の夏、もし『セミの声が少ないなぁ~』と感じることがあれば、その背景にはセミの“羽化(うか)”の失敗があるのかもしれません。

羽化とは、セミの幼虫が地中から出てきて、成虫になるために最後の脱皮をすること。

でも、そのタイミングはとてもデリケートで、気温や湿度などの条件がそろわないと、地上に出てこられないことがあります。

🔍 セミが羽化するための“きっかけ”とは?

セミの幼虫は、木の根の栄養を吸いながら、地中で4~7年近くも過ごします

やがて羽化の時期が近づくと、こんな条件がそろうのを待っています:

  • 地中の温度が20℃以上になり、何日か安定して続くこと
  • ある程度の雨が降り、土がやわらかくなること

この条件がそろうと、「今だ!」とばかりに地表へ出てきて、木に登り、脱皮して成虫になります。

☀ でも2025年は異常だったとしたら…??

今年の気候がセミの羽化に適さなかった場合、

例えば梅雨がとても短く、6月のうちに猛暑日が続いてしまったような状況では、以下のような事態が起き、羽化に失敗するセミが増える可能性が考えられます。

  • 地中の温度が急に上がりすぎて不安定になった
  • 雨が少なくて地面が硬く、出てこられなかった

このような状況では、セミの羽化がうまくいかず、成虫の数が減ってしまう可能性があります。

豆知識セミは、いっせいに羽化することで敵に食べられるリスクを下げています。これを「捕食飽和(ほしょくほうわ)」といい、数が多いほど生き残るチャンスが増えるのです。羽化がうまくいかない年は、この“集団の力”が働かず、さらに静かな夏になってしまいます。

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セミが鳴かないと“地震が来る”って本当?

「今年はセミが鳴かない…」と聞くと、「もしかして大きな地震の前ぶれかも?」と心配になる人もいるかもしれません。

「セミが鳴かないのは大地震の前ぶれ」には、科学的な根拠はありません

🔍 なぜ、そんな話が広まるの?

これは「地震の前には不気味な静けさがある」という、昔からの言い伝えが関係しているようです。

たまたまセミの鳴きが少ない年に大きな地震が起きると、あとから「やっぱりあのとき静かだった」と記憶が結びついてしまい、それがうわさとして広がるのです。

また、地震の前にナマズが暴れる、犬が吠えるなど、動物が異常な行動をとるという話はよく聞きます。

しかし、これも含めて、現在のところは「たまたまそう見えただけかもしれない」という段階であり、地震との確実な関係は証明されていません。

✅ 大事なのは「正しい情報」で備えること

もし「今年はセミが少ないな」と感じても、それだけで地震を心配する必要はありません。

それよりも、地震はいつ起きてもおかしくないという前提で、防災グッズの点検や避難場所の確認をしておくことのほうが、ずっと大切です。

豆知識気象庁や地震調査研究推進本部などの公的機関では、「セミの鳴き声と地震との関係は確認されていない」と明言しています。

つまり、「セミ=地震の予兆」ではないというのが、今の科学の立場です。

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まとめ|セミの鳴き声は、夏の自然からのサインかも?

セミの鳴き声が「うるさいなあ」と感じる日もあるかもしれません。

 

でも、その鳴き声の裏には、

  • 気温
  • 湿度
  • 時間
  • セミの種類
  • 地中での長い時間

…など、たくさんの自然の条件が関わっていることがわかりましたね。

 

最後の豆知識セミは「一週間しか生きられない」とよく言われますが、実は成虫になってから2〜4週間ほど生きることもあるそうですよ!

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